精製と選別|チェリーから生豆へ
ウォッシュト、ナチュラル、ハニープロセス。味を大きく左右する精製方法を解説します。

収穫したコーヒーチェリーから種子(生豆)を取り出す工程が「精製(プロセス)」。同じ豆でも精製方法で味が大きく変わるため、近年は豆のパッケージにも精製方法が記載されるようになりました。
ウォッシュト(水洗式)

- 果肉除去機(パルパー)で果肉を取り除く
- 発酵槽に浸けて、ぬめり(ミューシレージ)を分解
- 水路で洗い流し、天日やドライヤーで乾燥
- クリーンで雑味のない味わい。酸味が際立つ
- 大量の水を使うため、水資源の豊かな産地(中南米、エチオピアの一部など)で主流
ナチュラル(非水洗式)
チェリーを果実のまま乾燥場(パティオ)やアフリカンベッドに広げ、2〜4週間かけて天日乾燥。乾いた果肉を後からまとめて脱殻します。
- 果実由来の甘みと、ワインのような複雑な風味
- もっとも歴史の古い方法。水の少ない産地(エチオピア、イエメン、ブラジル)で主流
- 乾燥中に何度も攪拌する手間と、天候リスクを伴う
ハニープロセス(パルプドナチュラル)

果肉は除くが、ぬめり(ミューシレージ)を残したまま乾燥させる中間的な方法。スペイン語でミューシレージを「ミエル(はちみつ)」と呼ぶことが名前の由来です。
- はちみつのような甘みとコク
- 残すぬめりの量で「ホワイト/イエロー/レッド/ブラックハニー」と呼び分けられる
- コスタリカなど中米で発展
スマトラ式(ウェットハル)
インドネシア・スマトラ島独自の方法。生乾きの状態で脱殻してから再乾燥させます。マンデリン特有の深緑色の豆と重厚な風味は、この製法から生まれます。
選別 — 欠点豆を取り除く
乾燥を終えた豆は脱穀後、スクリーン選別(大きさ)→ 比重選別 → 電子選別(色)→ ハンドピックという何段階もの選別を経て、麻袋に詰められ世界へ輸出されます。
次はいよいよ「焙煎から一杯まで」です。