焙煎から一杯まで|生豆がコーヒーになる瞬間

焙煎・粉砕・包装、そして抽出。生豆が香り高い一杯になるまでの最終工程です。

焙煎機とロースターの手元

産地から届いた生豆は、うすい緑色で香りもほとんどありません。ここから「コーヒー」に変身させるのが消費国側の仕事です。

焙煎(ロースト)— 香りが生まれる魔法の工程

焙煎機で生豆を約200℃・10〜15分加熱すると、豆の内部で劇的な化学変化が起こります。

  1. 水抜き:生豆の水分(10%前後)を飛ばす
  2. メイラード反応:糖とアミノ酸が反応し、香ばしさと褐色が生まれる
  3. 1ハゼ:豆がパチパチと爆ぜて膨らむ。ここから飲めるコーヒーに
  4. 2ハゼ:さらに加熱すると油分がにじみ、深煎りの領域へ

どこで煎り止めるかが焙煎士の腕の見せどころ。焙煎度と味の関係はコーヒーの種類セクションで詳しく解説しています。

ブレンドと粉砕

  • ブレンド:複数の産地の豆を配合して味を設計する(焙煎の前に混ぜる「プレミックス」と後に混ぜる「アフターミックス」がある)
  • 粉砕(グラインド):豆を挽く。挽いた瞬間から香りが飛び始めるため、飲む直前に挽くのが理想
挽き目向いている器具
粗挽きフレンチプレス
中細挽きペーパードリップ
極細挽きエスプレッソ

生豆、焙煎豆、粉砕、包装、抽出までの最終工程

包装 — 鮮度を守る技術

焙煎豆は炭酸ガスを放出し続けるため、パッケージにはガスを逃がして空気を入れないアロマブレスバルブ(一方弁)が付いています。家庭では密閉容器+冷暗所保存が基本。詳しくはコラム「コーヒーの保存方法」へ。

焙煎豆のガスだけを外へ逃がすコーヒー袋の一方弁

そして、抽出へ

ここまでの長い旅を経て、コーヒーはようやくあなたのキッチンに到着します。最後の仕上げである抽出は「コーヒーの淹れ方」セクションでどうぞ。

一杯のコーヒー(10g)に必要なコーヒーチェリーは約50粒。 農園の人々の手仕事に思いを馳せると、いつもの一杯がもっと味わい深くなります。