三大原種|アラビカ・カネフォラ(ロブスタ)・リベリカ

コーヒーノキの分類でもっとも大きな区分「三大原種」。それぞれの特徴と使われ方を解説します。

アラビカ種・カネフォラ種・リベリカ種の豆の比較

コーヒーの種類を知る出発点が、植物としての大分類「三大原種」です。世界で流通するコーヒーのほぼすべてが、アラビカ種とカネフォラ種のどちらかに属します。

アラビカ種(Coffea arabica)

  • 世界の生産量の約6割を占める主力品種
  • エチオピア高原原産。標高1,000〜2,000mの高地栽培に向く
  • 香りが豊かで酸味に優れ、ストレートで飲むコーヒーのほとんどがアラビカ種
  • 病害虫(特にさび病)に弱く、栽培に手間がかかる

喫茶店やスペシャルティコーヒーショップで「◯◯産の豆」として提供されるのは、基本的にアラビカ種です。ティピカ、ブルボン、ゲイシャといった品種は、すべてアラビカ種の中の栽培品種です。

カネフォラ種(Coffea canephora/通称ロブスタ)

  • 世界の生産量の約4割を占める
  • 低地でも育ち、病害虫に強く収穫量が多い(robust=頑健、が名前の由来)
  • 苦味が強く「ロブ臭」と呼ばれる独特の香ばしい香りを持つ
  • カフェイン含有量はアラビカ種の約2倍
  • インスタントコーヒーや缶コーヒー、エスプレッソ用ブレンドに多く使われる

イタリアのエスプレッソブレンドでは、豊かなクレマ(泡の層)と力強いボディを出すために、あえてロブスタを配合するのが伝統です。

リベリカ種(Coffea liberica)

  • 生産量は全体の1%未満と希少
  • 西アフリカのリベリア原産。樹高が10m近くまで育つ大型種
  • 主にフィリピンやマレーシアなど東南アジアで栽培され、現地で消費される
  • 日本ではほとんど流通していない

フィリピンで「カペン・バラコ(バラココーヒー)」として親しまれるなど、リベリカ種は現地の食文化と強く結びついた存在です。

3種の比較表

アラビカ種カネフォラ種(ロブスタ)リベリカ種
生産量約60%約40%1%未満
栽培標高1,000〜2,000m〜800mの低地でも可低地
味わい豊かな香りと酸味強い苦味とコク独特の香ばしさ
カフェイン約1.0〜1.4%約2.0〜2.5%中間
主な用途レギュラーコーヒーインスタント・缶・ブレンド現地消費